ペット 暮らし

【SFTS感染症】現動物看護師が解説!マダニを媒介する感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)について」

2023年8月6日

 

 

こんにちは、ユイスです!

ペットを飼っている方にとって、マダニ予防についてとても気になることだと思います。

最近では、マダニを媒介して感染する病気「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」というとても怖い病気があります。

今回の記事は、そんな「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」について詳しく解説します。

 

ユイス
「SFTS」に感染した方の死亡例があるぐらい怖い病気なので、予防・対策できるのでその方法も解説します。大切なので最後までご覧ください!

 

この記事で分かること

  • 「SFTS」ってどんな病気?
  • 感染した時の症状(ペット・人別で解説)
  • ペットのマダニ予防の大切さ
  • 感染しないための対策
  • まとめ

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」は身近で致死率の高い感染症のため分かりやすく解説していきますのでじっくり読み込んでくださいね!!

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」ってどんな病気?

 

SFTSは、2011年に中国より報告されたマダニ媒介性の新興ウイルス感染症です。

2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告されました。

国内での致死率は6.3~30%と報告されています。(国立感染症研究所ホームページより参照)

体に悪いウイルスが原因でおこる病気です。このウイルスは、マダニやノミという虫が運んできます。ウイルスが体に入ると、高い熱が出て、頭痛や元気がなくなることがあります。

患者は中高年層に多く見られ、西日本で春から秋にかけて発生が多くみられるます。

2016年に犬や猫から感染したと思われる方の死亡症例が報告されています

 



 

感染経路

 

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」の感染経路は、ウイルスを保有しているマダニに直接かまれること、もしくは、マダニに噛まれて感染した動物(野生、屋外で飼育されている動物も含む)の体液など(唾液、尿、汗など)により感染します。感染患者の血液、体液との接触感染も報告されています。

 

ペットの場合(「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」について)

 

 

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」に感染した時の症状を「ペット」の場合を解説します。

 

「SFTS」に感染した時の症状(ペットの場合)

 

一般的に無症状ですが、

発熱、食欲消失、元気消失、白血球減少症、血小板減少症等の症状が認められることがあります。

 

診断するには(ペットの場合)

 

確定診断をするには、ウイルス学的検査を実施します。

急性期には、血清、口腔・肛門拭い液からウイルス遺伝子の検出を試みます。回復期には抗体検査を行います。

 

治療法(ペットの場合)

 

現時点では、有効な薬剤はありません。

症状に対して、静脈点滴などの対症療法を行います。

 

予防方法(ペットの場合)

 

ペットの場合は、毎月定期的にノミ・マダニの駆除剤を投薬します。

駆除剤はペットの健康や安全を守るため、必ず動物病院で購入してください。

・スポットタイプ(猫におすすめ)

・おやつタイプ(食べるのが大好きな子におすすめ)

・フィラリア予防と一緒になっているタイプ

があるのでかかりつけもしくは最寄りの動物病院でご相談ください。

 

草むらに入った場合は、家の外でブラッシングした後に室内に入れるようにします。

ユイス
マダニが吸血していた場合は、無理に引き離さずに動物病院を受診しましょう。

決して素手で触らないようにします。

 

 

人の場合(「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」について)

 

 

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」に感染した時の症状を「人」の場合を解説します。

 

「SFTS」に感染した時の症状(人の場合)

 

「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」は、マダニやノミを媒介する感染症です。

SFTSの特徴は、血小板という血液の中の大切な部品が少なくなることです。血小板が少なくなると、出血(血が出る)のリスクが高くなります。

6~14日間の潜伏期間を経て、症状が発症することが多いです。

 

人の主な症状

  • 発熱
  • 消化器症状(食欲低下、吐気、嘔吐、下痢、腹痛)
  • 頭痛
  • 筋肉痛
  • 神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)
  • リンパ節腫張
  • 呼吸器症状(咳、咽頭痛)
  • 出血症状(紫斑、下血)          等の症状が出現

 

ショック、急性呼吸促拍症候群、脳症、腎障害、心筋障害、藩種清血管内凝固症候群、血液貧食症候群など合併症を引き起こすことがあります

 

治療法(人の場合)

 

現時点では対症療法しかなく、有効な薬剤はありません。そのため、予防をしっかり行いましょう。

マダニにかまれた場合、二週間ほど発熱に注意し、発熱や症状がでた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

 

予防方法(人の場合)

 

この病気を予防するには、ワクチンはないため、マダニやノミに注意することが大切です。外出する際は、虫よけスプレーを使って虫に咬まれないようにしたり、草木が多くマダニのいそうな場所の場合は長袖、長ズボン、首にタオルを巻く、軍手や手袋の着用、長靴や長めの靴下の着用をし、肌の露出を可能な限り少なくし、侵入経路を遮断しましょう。

また、農作業や野外活動の後は、手をしっかり洗って清潔に保つことも大切です。



 

まとめ

 

 

ペットのノミ・マダニの予防は、大切なペットのためにも飼い主さんのためにも必要なものです。

ノミ・ダニに噛まれたら炎症が起こりかゆみが生じる以外にも、とても怖い感染症になる可能性があります。

その中でも特に気を付けたい感染症の「SFTS(重症熱性血小板減少症候群ウイルス)」を紹介しました。

 

愛犬・愛猫そして飼い主さん自信を守るためにも、ノミ・マダニ駆除は毎月定期的に行いましょう!!

最後までご覧いただきありがとうございました。

少しでも多くの愛犬・愛猫ちゃんが健康に幸せに暮らせるお役に立てればと思います。ほかにもペットとの暮らしのために役立つ情報を記事にしているのでよかったらそちらも併せてご覧ください



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